社会•事件 依然として深刻な飲食業界の働き方 長時間労働が横行
依然として深刻な飲食業界の働き方 長時間労働が横行
社会•事件

2025/11/10

飲食業界で長時間労働が横行している実態が、10月28日に閣議決定された最新版「過労死等防止対策白書」から明るみになった。白書では、飲食産業の働き方について特集しているが、労働時間が「過労死ライン」とされる週60時間以上の店長が約3割に上り、店舗責任者の長時間労働の是正が進んでいない。

 白書は、外食産業の店長や従業員、エリアマネジャーら1200人を対象に、2024年末に実施した調査結果を分析している。

それによると、過去1か月で平均的な1週間あたりの労働時間が60時間以上と回答したのは、外食産業全体で14・9%に上った。職種別でみると、店長が29%で最も高久、エリアマネジャー・スーパーバイザー等が24%、店舗従業員(調理)が13・3と続いた。

2019年4月働き方改革関連法が施行され残業時間を45時間、年360時間を原則とする長時間労働の時間規制が開始。政府も働き方改革を推進し、各業界で長時間労働の是正が図られているが、飲食業界は後ろ向きな現状が明らかとなった形といえそうだ。

飲食店の場合、アルバイトやパート従業員が欠勤した場合、店長ら責任者が埋め合わせに入ることが多いため、長時間労働に陥りがちだとみられる。

▼飲食ではカスハラ被害も深刻

飲食業界では、顧客らに理不尽な要求などを突きつけられる「カスタマーハラスメント」の被害も深刻となっている白書によると、カスハラを経験した人は外食産業全体で18・8%に上り、職種別ではエリアマネジャー・スーパーバイザー等が30%と最多で、店舗従業員(接客)が21・3%、店長が19・5%だった。

過労死や過労自殺も後を絶たず、働き方改革はまだまだ道半ばだ。生活に身近な飲食業界で是正が進むことに期待したい。

 

TIMES

社会•事件