2025/11/08
高市早苗首相は11月4日、総理官邸で開催された「外国人の受入れ・秩序ある共生社会実現に関する関係閣僚会議」に出席し、来年1月を目途に現行の総合的対応策を改訂する意向を表明。小野田紀美外国人政策担当相ら関係閣僚に、準備を加速化させるように指示した。外国人対応厳格化に向けて、高市政権が走り出した。

外国人政策の関係閣僚会議における高市首相
出典:首相官邸公式サイト
高市首相は「違法行為やルールからの逸脱に対して、国民が不安や不公平を感じている」と指摘した上で、「既存のルールの遵守・各種制度の適正化」および「土地取得等のルールの在り方を含む国土の適切な利用・管理」という二つの取り組みを強化することを掲げた。
例えば、外国人解体業者の車両過搭載、外国免許の切り替え、国民健康保険料未納問題といった問題はこれまで、SNS上で問題視する声が上がっていた。
しかし、政府の総合的対応策(石破政権下の今年6月6日に改訂)は、外国人に対する日本語教育の整備、相談窓口の強化、ライフステージに応じた支援といったように、もっぱら外国人との共生に重点を置いた内容であった。
高市政権が始動した外国人対応厳格化は、こうした従来の政府方針を転換させるものになるだろう。
注目されるのは、取り組み二本柱の一つとして「土地取得ルールの在り方」が言及されたことだ。北海道等での水源地買い占め問題等、国民的関心が高まっている領域だ。
高市首相は、野党議員時代の2010年に「日本の水源林を守る議員勉強会」(後に「安全保障と土地法制を研究する議員の会」に改称)を立ち上げて以来、この問題に深い関心を抱いてきた。
2011年には独自の「安全保障土地法案(骨子案)」(高市早苗私案)を提示。自民党内での政策議論を牽引し、2021年に「重要土地等調査法」の制定にこぎつけた。
日本はWTOのGATS(サービスの貿易に関する一般協定)を、外国人による土地取得を規制する留保事項を織り込まないで締結している。安全保障を理由とする例外(Security Exceptions)を主張する手もあるが、なかなか簡単ではない。高市首相がこの問題をどうさばくか、注目される。
(北島純・社会構想大学院大学教授)
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