政治•経済 エクソシストの世界会議が開かれ、サタン震え上がる?
エクソシストの世界会議が開かれ、サタン震え上がる?
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2025/11/04

「国際エクソシスト協会」(AIE)という名は少々オカルトチックだが、まじめな団体がある。その第15回年次総会が9月15日から20日まで、イタリアのローマ近郊のサクロファーノで開催され、ピエトロ・パロリン枢機卿をはじめ、数名の枢機卿と司教を含む約300人の聖職者らが参加した。

エクソシスト(悪魔祓い師)の存在は、1973年に製作され、脚本賞を含む2部門のアカデミー賞を受賞した米国映画「エクソシスト」によって日本でも広く知られるようになった。

そもそもエクソシストとは、キリスト教、なかでもカトリック教会において、悪魔に取り憑かれた人からサタン(悪魔)を追い出し、正常な状態に戻す「エクソシスム(悪魔祓い)」を執り行う人のことを言う。ちなみに悪魔祓いは、被害者本人の同意を得た場合のみ行われることになっている。

ローマ教皇レオ14世もオンラインで参加したというからカトリック系であることは間違いなく、同教皇も「悪魔からの解放という、繊細で極めて必要な奉仕だ」とエクソシストの業を評価した。

AIEは1994年、バチカンから正式に認可され、現在約30カ国に会員を持つ。我々の関心は「エクソシスト」なる聖職者は認めても果たしてサタンが本当に存在するのかという素朴な疑問だ。これはカトリック教会の中でも論争が起きている。

その論点は、霊が憑依して苦しむ信者が増加する一方、霊の憑依現象と精神病との区別が難しくなり、一部で混乱が生じている点にある。ただ霊の憑依現象と精神病の違いとして、「精神病患者の場合、祈祷に反応を示さないが、霊に憑依された人の場合、祈ると激しく反応する」という違いがあるとされる。

こうしたことからバチカン法王庁は1999年に1614年のエクソシズムの儀式を修正し、新エクソシズム儀式の4基本方針を策定した。①、医学や心理学の知識を除外してはならない(医学者の同伴)。②、信者が霊に憑かれているのか、通常の病気かを慎重にチェックする。③、秘密厳守。④、教区司教の許可を得るなどだ。

前教皇フランシスコは「悪魔」や「悪霊」と戦う必要を繰り返し述べてきたが、悪魔祓いに批判的な聖職者もいる。「悪魔祓いを願う人は、実際は医学的および心理的な支援を必要としているのだ」と主張し、悪魔祓いに懐疑的な立場を取る。

著名な旧約聖書研究者ヘルベルト・ハーク教授もその一人で、「サタンの存在は証明も否定もされていない。その存在は科学的認識外にある」と述べ、エクソシズムに対しても慎重な姿勢を取っている。

AIEではエクソシストの養成も行っている。日本には唯一のエクソシストであるカトリック東京大司教区司祭がいる。麻生太郎元総理は、敬虔なカトリック教徒だ。ひょっとして政権からの公明党離脱は「悪魔祓い」だったか?(文責・梛野順三)

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