2025/07/04
江藤拓前農林水産相が、現職当時、佐賀市内で行われた自民党の県連の集会で「私はコメを買ったことがない。支援者の方がたくさんくださるので、売るほどある」と発言し、コメの価格高騰に苦しむ人々の気持ちを逆撫でしたことで、地元・宮崎の有権者も含め批判が殺到し、農水相を辞任した。
確かに地方では「食べ物を配る文化」があるから、多くの日本人は「茨城では玄関にメロンを置いていく習慣があるくらいだから、コメくらいもらうよな」というのが率直な感想だったろう。
父親の江藤隆美氏は、建設・運輸相、総務庁長官を歴任した大物議員で、拓議員は、その地盤を継いだ2世議員だ。
その地盤である宮崎2区は、延岡市、日向市、西都市、児湯郡、東臼杵郡、西臼杵郡という九州最大の選挙区で、多くの農家が存在する。
しかし現職の議員の発言としては大いに問題がある。というのも現金ではなく、品物を受取った場合でも、その品物が経済的な利益をもたらすものであれば、原則として所得税の課税対象となる。
所得税法第36条には≪金銭に限らず、物や権利、その他の経済的な利益を含む≫と規定されているからだ。
「売るほどのコメをもらっている」のであれば、少量とはいえず、所得税の納税義務も発生するが、恐らく納税はしていないだろう。
政治資金規正法に抵触する可能性もある。同法は、金銭以外の「物品その他の財産上の利益」を受領した場合も収支報告書に記載義務があるとしているからだ。恐らくこれも江藤議員は、コメをもらったとは記載していないだろう。
来る参議院選挙では「裏金問題」があやふやになっていることに加え、石破茂首相自身も10万円の商品券を配っていたことが明らかになったこと、さらには江藤議員の発言が決定打となり、議席を落とす可能性が大だ。げに「食い物の恨みは恐ろしい」。
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