政治•経済 社会•事件 セブン&アイ ACTから買収提案を跳ね除けられない苦しい業績
セブン&アイ ACTから買収提案を跳ね除けられない苦しい業績
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2025/06/21

 カナダのコンビニ大手ACTから買収提案を受けているセブン&アイ・ホールディングス(以下:セブン)は4月9日、2025年2月期の連結決算を発表した。営業利益は4209億円と前年同期比21.2%減で、買収提案を跳ね返すには厳しい業績になった。

原因は主力のコンビニ事業が国内外で振るわなかったことにある。セグメント別に営業利益を見ると、国内コンビニ事業が前年同期比6.8%減の2335億円、海外コンビニ事業が同28.3%減の2162億円、スーパー事業も同23.3%減の104億円だった。

ス-パー事業は、25年も止まることない「値上げラッシュ」の中、お得感のあるプライベートブランド(PB)が各社好調だが、スーパー、セブン&アイのPB「セブンプレミアム」の年間売上高は、同社の発表によると初めて1兆5000億円を突破した。

さらに低価格を徹底する「セブン・ザ・プライス」シリーズは、この3年間で11品目から242品目まで品揃えを拡大している。それでも所詮薄利多売な商品だから、スーパー事業の売り上げ伸長にはつながらなかった。

そんな中、同社は初の外国人社長となるスティーブン・ヘイズ・デイカス氏率いる新たな経営体制に移行した。

同氏は、これまでにユニクロを運営するファーストリテイリングのシニア・バイス・プレジデントや米ウォルマートの傘下だった時代の西友でCEO、スシローでは会長などを歴任しており、日本の小売業界での経験が豊富な人物として知られる。

セブンとの縁も深く、父親がかつてセブン-イレブンの加盟店オーナーを務めていた関係で、自身も若い頃に店舗で働いた経験があるという。同社では22年から社外取締役を務め、特別委員会の委員長として、ACTからの買収提案を客観的な立場で検討する立場でもあった。

同社ドル箱のセブン-イレブンの業績を上向けできるかに注目が集まるが、同コンビニが5月から展開している「お値段そのまま!人気商品増量祭」は、キャンペーンという名の「裏切り」だという声が日増しに大きくなっている。

例えばとみ田監修豚ラーメンのチャーシュー1枚、冷たいまま食べるチキン南蛮のタルタル2倍、コールスローサラダのコーン2倍など「増量」を謳いながら、見た目も満足感も誤差の範囲でしかないという批判だ。SNSでは「「セブンはケチ」「上げ底の再来」「ショボすぎて笑う」などと冷笑の嵐が吹き荒れた。

コンビニ業界には、この物価高に正面から応えた戦略が乏しい。目立つのはスイーツや揚げ物の増量セールやドリンク無料クーポンだ。国民の最も深刻な実感とずれたキャンペーンは、やがて飽きられる。今求められるのは「おにぎり(1番高額)2つ買えば1つ(1番低額)無料」のようなコメを前面に出したキャンペーンではないだろうか。

⑥6月22日(日)アップ予定

■国を知らない若年層や若いパパ、ママに「領土」問題を啓発しよう

日本の領土に関する政府の情報発信拠点「領土・主権展示館」(東京都千代田区)が今年4月18日にリニューアルオープンした。館内では、北方領土(北海道)、尖閣諸島(沖縄県石垣市)、竹島(島根県隠岐の島町)などが日本固有の領土であることを示す資料などが展示されている。

場所は東京メトロ銀座線虎ノ門駅から歩いて1分とアクセスはいい。領土と主権というテーマだけに警備員も配置し不測の事態にも対応している。

展示館の事業は内閣官房領土・主権対策企画調整室が主体だが、外務省はじめ防衛省、海上保安庁など関係省庁が一体となって取り組んでいる。

リニューアルは、来館が少なかった若年層を含め幅広い層に領土をめぐる情勢を理解してもらおうという狙いがある。そこで従来の「読む展示」から、映像を活用した「体感する展示」中心へとコンセプトを変更した。

これまで年間来館者は1万人というから平均して1日30人ほどだった。リニューアル後は最新の映像技術を駆使した「体験型」への刷新もあり、国民の関心の高まりが期待できる。

目玉展示の「イマーシブ・シアター」では、13台のプロジェクターが壁と床、天井の5面に各島の風景のCG映像を投影してくれる。北方領土なら流氷の間を泳ぐシャチ、尖閣諸島なら断崖に巣をつくるアホウドリなど、それぞれの地域に生息し、またはかつて生息していた生物が映し出される。

わが国の国土面積は世界61位だが、排他的経済水域と領海を合わせた面積は世界で6位とトップクラスだ。ついでに海の体積では4位に達する。そこに内包される資源は大きな財産でもある。

近年は特にロシアのウクライナ侵攻、中国の海洋覇権の動きを契機に国民の領土・主権に対する自覚と覚悟が迫られている。

現代戦は「ハイブリッド戦」とも言われ、公然・非公然の軍事、非軍事を問わず、あらゆる手段を使った戦争や主権侵害が横行している。「尖閣は中国の領土」「竹島(韓国名:独島)は韓国領」というウソも百回言えば真実となるという情報戦だ。

内閣官房領土・主権対策企画調整室は「映像を見て、実際に現地に行ったつもりで島のことを知ってもらえれば」と話し、「国会からも近いので修学旅行や社会科見学でも足を運んでほしい」と呼びかけている。

領土に限らず、こうした現実に対する小さい頃からの啓発は必要だ。日教組はノーと言うだろうが、文部科学省も展示館の見学を修学旅行や課外授業の一環として、もっと積極的に学校現場に働き掛けていくべきだろう。

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