2025/04/30
大規模災害が起きた際、避難所などで大きな力を発揮するのが、炊き出しを担うキッチンカーだ。厚生労働省が3月、被災地でキッチンカーによる炊き出しを迅速に進めてもらうため、「無償や安価の炊き出しの場合は営業許可が不要」という趣旨の通知を全国自治体に出した。被災者を支えるキッチンカーの炊き出しは、従来から営業許可は必要ないとされているが、被災自治体が判断に迷い、キッチンカーの稼働が遅れたケースもあるためだという。通知により、キッチンカーによる炊き出しの早期稼働を後押しする狙いだ。
キッチンカーは通常、食品衛生法に基づき、稼働を予定している都道府県など各自治体の保健所に申請し、「飲食店営業許可」を得て稼働している。一方、被災地の避難所などでの炊き出しは、事業者らが無償か安価なボランティアで行うのが一般的なため、営業にはあたらないとして許可は不要とされている。
だが、過去に国内で起きた大規模災害では、周辺自治体から支援に駆け付けたキッチンカーに対して、被災自治体が営業許可を出す必要があるかどうかをすぐに判断できず、受け入れが滞ったケースも複数で確認された。
こうした状況を踏まえ、厚生労働省は3月の通知文書で、「避難所で食事を提供する必要性が高く、事業者が利益を追求していなければ、営業許可は不要となる」との見解を明確に示した。ある厚労省関係者は、「自治体間で対応が割れないようにする意味でも、通知の意義は大きい」と語っている。
温かい食事を提供できるキッチンカーは、被災地の心を潤す上でも非常に重要な役割を担っている。大規模災害が起きることはもちろん望ましくないが、いざという時に駆け付けてくれたキッチンカーが早期に被災者支援にあたれるよう、各自治体は厚労省の通知を踏まえ、適切に対応することが求められるだろう。
TIMES
政治•経済 社会•事件




