連載•小説 幕府の中枢と江戸の市井を行き来した天才・平賀源内
幕府の中枢と江戸の市井を行き来した天才・平賀源内
連載•小説

2025/04/24

 大河『べらぼう』劇中の平賀源内は、『吉原細見』の序文を書いたという以外に蔦屋重三郎との史実上の接点は見つからないが、蔦重の住む江戸の市井と、田沼意次の住む幕府の中枢という2つの世界を行き来できる特異なポジションにあり、劇中で2つの世界を橋渡しする役割を負ってい

 

日本版レオナルド・ダ・ビンチ称される源内の多才ぶりはよく知られている。主に薬用となる植物・動物・鉱物の形態や効能を研究する本草学者であり、エレキテル(摩擦起電機)を復元したり、‶燃えない布″火浣布を発明したり、戯作者でもあり今でいうコピーライターでもあり、鉱物資源を掘り当てる山師であった

 

1728(享保13)年、讃岐国寒川郡で高松藩の下級武士の三男として生まれた源内は、26歳で高松藩の役職を辞し28歳のとき江戸に上り本草学者・田村元雄に入門。武士の身分は保ちつつも家督は妹婿に譲り、浪人扱いとなって学問や技術分野の研究に専念する。意次とどのタイミングで接触したかは不明だが、その多才さを意次に買われた源内は、幕府の政策に深く関わるようになる。

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