2025/03/15
盛者必衰のあわれ(涙)、 衛星放送の悲しき現状
(写真 Wikipediaより)
1990年代に鳴り物入りで始まった衛星放送だが、もはや「オワコン」になってしまった。無料の民放BSは、スポンサーの確保もままならないことからテレビショッピング(通販番組)だらけになり、多くの専門チャンネルを提供する有料放送の「WOWOW」や「スカパー!」も急速に加入者を減らしている。ここ数年の間に事業者の撤退・整理が相次いでいる。2月28日、WOWOWが開局30周年を機に、21年3月に開設したBS放送の「WOWOW4K」を終了した。もはや先行きが見通せない事業をダラダラと続けられないというのがその理由だ。このように衛星放送から撤退する事業者が続出し、新規募集への応募もほとんどなく、放送衛星の中継器(トランスポンダ)はガラ空き状態だ。大谷翔平選手はじめ日本人選手の多くが活躍するMLBの中継を独占するNHKBSも、受信契約は伸び悩んだままだ。多くのマンションにはBS受信アンテナがあり、「金払え」という画面に映る文字をガマンすれば(録画すれば“金払え”は画面には映らない)受信契約をしなくてもNHKBSは見られる。
衛星放送を苦境に追いやったのは、「ネットフリックス」や「Amazonプライム・ビデオ」、「ディズニープラス」、「U-NEXT」や「Hulu」などネット配信サービスだが、自ら招いた惨禍とも言える。2000年にスタートした民放BSは、当時からテレビショッピングが主要コンテンツだったが、25年経った現在も目立った工夫も進歩もない。24時間放送のうちオリジナル番組はほぼ皆無で、テレビショッピングが約4割を占める。通常の番組中に流れるCMもスポンサーが付かないからショッピング広告が延々と続き、一日中テレビショッピングが怒涛の如く垂れ流される。しかも一世を風靡したセレブ俳優が、「安~い、買いた~い」を連発。これを某漫才師は、「バカじゃね~の。お前らカネ余ってるくせに」のセリフに妙に合点がいく。まあこれは置くとしても、専門家がさんざん「○○は飲んでもなんのプラスにもなりません」と紙媒体で論理展開している○○が、堂々と「効果あり(ただし個人の感想です)」、「何時までなら通常5000円が2500円です」などとテキヤばりのセリフをまき散らす。民放BSがいくら無料だからといって、これでは視聴習慣などできるはずがない。
スタートしてからほぼ30年。予想もしなかったメディア環境の激変で、衛星放送は大きなカベにぶち当たっている。
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