2026/04/25
一時は、どうなってしまうのか、と思った御仁も多かったのではないか。米イ紛争でホルムズ海峡が封鎖された影響でナフサが不足し、それが住宅業界を直撃したというストーリーが浮上したからだ。
海峡の封鎖で原油価格が急騰し、4月13日、TOTOはナフサ不足による原材料難で、ユニットバスの新規受注を一時停止し、競合のLIXILとパナソニックも納期を未定とした。旭化成の会長もサランラップの値上げは避けられないとの考えを示した。
原発を“トイレのない高級マンション”と比喩したが、風呂のない高級マンションは何に例えればいいのだろうか。
やれやれ、TOTOは4月20日、「経済産業省によるメーカーへの働きかけで原材料の供給・継続のメドが立ったため」として、20日から順次、新たな受注を再開すると発表した。
ナフサ由来の有機溶剤などの調達が不安定になるとあらゆる生活用品が不足することを思い知らされた格好である。
幸いにも1973年の第1次石油危機で、「石油が不足するとトイレットペーパーがなくなる」というデマが広がり、買い占め・品薄パニックを招いた歴史的事例の二の舞は避けられた。
≪ある日、突然、中東からの石油が断たれた!エネルギー源の多くを石油に頼り、その石油のほとんどを輸入に頼る日本は、なすすべもなく崩壊してゆく…≫。これは堺屋太一の歴史的名著「油断」の大まかな主張である。
ところで、プラスチックごみの分別が全国で始まったが、分別してわかったことは、家庭ごみの半分以上がナフサ由来の「プラごみ」になってしまうという事実だ。油断していた…。(梛野順三)
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