2026/04/28
サウナブームで利用者が増えている中で、不安の高まりにつながりかねない由々しき実態が明らかとなった。
東京・赤坂の個室サウナ店で昨年12月に30歳代の夫婦が死亡した火災を受け、厚生労働省の指示を踏まえた全国自治体の調査によって、全国約1万3000のサウナ施設のうち2割超で非常ブザーが設置されていなかったことが判明。緊急時の安全管理体制に不備のある実態が鮮明となった。
厚生労働省は4月21日、保健所を置く市や都道府県など全国157自治体の調査結果の取りまとめ(4自治体は未回答)を行った上で、改善に向けた指導を強化するよう各自治体に通知した。
今回の調査は、旅館業と公衆浴場業として運営している全国のサウナ施設が対象。各自治体が安全管理状況を調査したところ、非常用ブザーが整備されていなかった施設は23%、緊急時に従業員と連絡が取れて駆け付けられる体制が整備されていない施設は12%、サウナ施設の扉が内側から押しても開かないなど開け閉めに支障がある施設も全体の5%ほどで確認された。
厚労省は各自治体への通知で、安全対策の徹底に向け、施設に緊急時の連絡体制を整備させたりすることなど、必要な指導を進めるよう求めた。
赤坂の火災は昨年12月、5階建てサウナ店「SAUNATIGER」3階のサウナ個室で発生。川崎市の美容室経営、松田政也さんと妻でネイリストの陽子さんが死亡した。2人は非常ボタンを押したとみられるが、事務室の受信機は電源が入っていなかったとみられ、警視庁は安全管理体制に不備があったとみて、業務上過失致死容疑で捜査を続けている。
ずさんな安全管理体制は決して許されず、今回の全国調査結果を踏まえた改善は急務だ。ただ、松田さん夫婦の命は戻ってこない。サウナを運営する業者は安全性の担保を改めて肝に銘じるべきだろう。(桜田亮)
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