政治•経済 社会•事件 自動修復するマンガン触媒による画期的な次世代エネルギー‼
自動修復するマンガン触媒による画期的な次世代エネルギー‼
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2026/06/27

 電源がなくても乾電池を使用することで作動するリモコン機器。他にも電卓や懐中電灯、台所用計りなど日常生活で電池は欠かせない。そんな電池が自己修復することはご存じだろうか。マンガン電池はもともと自己修復する性質がある。たいていは電池を入れっぱなしにしているので、寿命が来て交換する。しかし、毎回電池を外に出して放置しておくと電池の力は回復していく。今回紹介するのはこうしたマンガンを有効に使った次世代エネルギーの画期的な技術だ。

 

理化学研究所が6万分の1のコストで水素をつくる技術に成功

 理化学研究所などの研究グループは、次世代エネルギーの水素を水から安価に製造できる方法を開発した。その秘訣は「マンガン」という材料にある。マンガンは劣化しやすく水素製造に不向きとされていたが、このほどひとりでに修復する機能を持たせ、強い負荷がかかった場合でも2000時間以上使い続けることに成功。マンガンは従来使われてきた貴金属であるイリジウムの約6万分の1の価格で取引されており、水素の製造コストが著しく安く提供できることになる。

 

なぜ自己修復するのか?

水を電気分解して水素を作る際、触媒であるマンガンは強い電圧がかかると溶液中に溶け出し、性能が低下してしまうのが最大の弱点だった。そこで 触媒に「リン酸」を添加する技術により、溶け出してしまったマンガンイオンが、再び電極の表面に引き寄せられて結晶化(自己再生)する反応経路が導入。マンガンはこの地球で簡単に採掘される金属であるため、実験しやすかったことも功を奏した。

 

期待されるマンガンという鉱物

 また、今回の研究は、自然界の生存戦略を理解する上でも興味深い。酸素発生反応は光合成の中心的な反応で、この反応を担う酵素ではマンガンが使われている。このため、光合成でマンガンだけが選ばれた理由が研究されてきた。そのためマンガンに着目し、成功した画期的な技術である。 (早見慶子)

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