2026/06/12
月下旬に三菱UFJ銀行を抜いて3位になったばかりのキオクシアの時価総額が、一時45兆円を超えてトヨタを抜き、国内2位に浮上した。時価総額は上場から1年半で50倍以上に達している。
同社はNANDフラッシュメモリー(SSD)分野の世界最大級メーカーで、株価爆上がりの背景にあるのが、AIサーバー向け需要の爆発だ。
キオクシアはメモリー半導体の中でも、長期記憶に使うSSDを専業とする。同社は2025年、世界のSSD市場のうち、韓国サムスンやSKハイニックスに次ぐ約15%のシェアを占める。
SSDは、データを長期記憶する用途などに使われる。AIデータセンターへ巨額投資する米テック大手を中心に需要が集中している。
生成AIとメモリー需要といえば、エヌビディアが採用するHBM(高帯域幅メモリー)の需要が話題に上りがちだ。HBMは演算チップ直結の超高速メモリー、SSDはストレージだから、部材で見れば役割は別物。ただ、両者は1つのコンピューターのなかで、相互に協調しながらシステムを構成する。
同社を押し上げているもう1つ重要な要因は、生成AI普及の初期は、モデルを「訓練」する工程が重要だったが、今は「推論」に移行していることもSSDの需要増の一因にある。
グーグルですらコードの75%をAIに書かせていると明かす時代だ。エンジニアのみならず、非エンジニアもAIツールを日常的に使い始めている。推論処理の実行回数は、今後さらに爆発的に伸びていくはずだ。(梛野順三)
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