2026/08/24
性暴力などから子どもたちを守るための国のデータベースが、一部で形骸化している実態が明らかになった。児童らへのわいせつ行為を理由に登録抹消の処分歴のある保育士の情報を蓄積した国のデータベース(DB)を巡り、全国の保育園や認定こども園など6010施設が今年1月時点で利用登録していなかったことが、こども家庭庁の調査でわかった。登録している施設でも全く活用していない施設が多く、「わいせつ保育士」が一部で野放しになっている可能性もあり、対策が急務となっている。
■こども家庭庁の周知が不十分
このDBは、児童らへの性暴力や犯罪などを理由に保育士登録を取り消された人の氏名や生年月日などが登録され、2024年4月に運用が始まった。利用登録すれば、新たな人材を採用する際に照会することができ、処分歴のある人物が潜り込んでこないよう、未然に防ぐことが可能となる。
今年4月時点で処分歴のある117人が登録されており、本来は保育園や認定こども園など子どもを預かる施設は、保育士を雇用する際にDBに登録されているかなどを確認するよう義務付けられている。
しかし、こども家庭庁が今年1月1日時点で全国の保育所など約11万施設の活用状況を調べたところ、回答した3万6423施設のうち6010施設(16・5%)が利用登録していなかった。そもそも、こうした国の調査に回答しない施設は登録していない可能性が高いため、未登録の施設はもっと多いはずだ。
さらに、登録していると回答した施設でも、「全く活用していない」という施設は5064(13・9%)か所にも上って。ただ漫然と登録し、利用が浸透していない実態も浮き彫りとなっている。
こども家庭庁は、児童らを預かる各施設に対し、全国の自治体を通じて登録や活用の徹底を促すよう通知を出したという。ただ、そもそも国を挙げて子どもを守ろうと始めたデータベースなのに形骸化しているのは、周知が不十分だったのが原因であるのは言わずもがなだ。同庁は猛省し、形式的に通知を出しただけで終わらせるだけではなく、登録・活用の徹底に向けた実効性のある取り組みを進めるべきだ。(桜田亮)
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