2026/05/20
全国の自治体や省庁、出資法人などのうち8割近くが、官製談合を防止するための規定を設けていないことが、公正取引委員会の実態調査でわかった。コンプライアンスが社会的に広くうたわれるようになって長年が経過しているが、自治体などでは公共事業の発注や契約に関するマニュアルがほとんどで策定されていないことが判明し、呆れるばかりだ。各地で官製談合が後を絶たない一因にもなっているといえそうで、国をあげて改善を図る必要がある。
談合や価格カルテルなどの独占禁止法を所管する公正取引委員会は、自治体など2477団体を対象に今回の調査を実施。2220団体から回答を得た。
調査結果によると、公共事業の発注・契約に関するマニュアルを備えていると回答したのは、全体の24%にとどまり、機密情報の規定があったのは23%、受注側の事業者など外部と接触に関する規定を設けていたのは15%と低かった。
官製談合は、行政などが発注する公共事業において、行政側の人間が予定価格を漏らして特定業者に落札させるなどの違法行為を指し、独禁法や官製談合防止法に抵触する。
談合によって公共事業がゆがめられ、落札価格の高騰を招けば、国民の税金の無駄遣いにもつながりかねない。本来は発注者側の自治体などが抑止に向けた取り組みを進めていなければならないはずだ。
今回の調査では、特に人口5万人未満の小規模な地方公共団体で体制整備が目立ったという。小規模自治体の場合、予算や人員不足があるのは理解できるが、不正抑止に向けたマニュアルなどは、予算等と関係なく当然に整備されているべきものだ。
公取委は4月27日、調査結果の公表に合わせて、官製談合防止のためのマニュアルに盛り込むべき項目をまとめたチェックリストも公表した。
多くの自治体がこのチェックリストを参考に早急にマニュアルを整備し、不正を未然に防ぐための対策を強化しなければならない。
(桜田亮)
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