連載•小説 佐野慈紀のシゲキ的球論~阪神の救世主か! 163キロ右腕・工藤の台頭に迫る「頼もしいピッチャーが出てきた」
佐野慈紀のシゲキ的球論~阪神の救世主か! 163キロ右腕・工藤の台頭に迫る「頼もしいピッチャーが出てきた」
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2026/07/15

 セ・リーグ連覇を狙う阪神タイガースに〝火の玉ストッパー〟2世の誕生の兆しだ。

 

 昨季、藤川球児監督が抜擢した若き剛腕・工藤泰成が、ヤクルト3連戦、11日に行われた2試合目に満塁の危機を招きながらも、自己最速に迫る163キロの直球でねじ伏せて無失点。翌日の試合もリリーフ登板し、初勝利をゲットした。

 

 佐野氏はこの若き剛腕の躍動を驚きをもって歓迎する。「去年もちらっと見て、結構スピードは上がってくるなと思っていたが、ここに来て一気に来た。頼もしいピッチャーが出てきたね」と賛辞を惜しまない。

 

 特に評価するのが、その洗練された投球フォームだ。「体の使い方がすごくいい。軸がしっかりしているから、上半身だけで投げるのではなく、体全体で投げられている。それが投げっぷりの良さに出ている」と、力任せではない投球の質の高さを分析する。「セ・リーグのバッターはパワーで押してくるピッチャーにそんなに強くない。あれだけのパフォーマンスを見せれば、早々打たれないだろう」と太鼓判を押した。

 

 ただ、さらなる成長に向けては課題もあるという。「まだ変化球が、そこまで絶対的な武器になっていない。バッターに慣れられて対応されたときにタイミングをどう外すか」と、プロの壁を乗り越えるための「もう一工夫」の必要性を説く。

 

 かつて「火の玉ストッパー」として球界を席巻した藤川監督自身がその名を挙げた期待の右腕。過酷な夏場を乗り切るための最大のピースとして、この剛腕が猛虎のブルペンを支え続けるか注目だ。

 

(タサイリョウ)

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