2026/05/26
愛知県豊田市にある浄土宗寺院、隣松寺(りんしょうじ)は徳川家康ゆかりの寺である。松平広忠(家康の父)が家康誕生の折に隣松寺境内にある稲荷社で成長の無事を祈願したという。隣松寺の創建は800年中ごろで明徳年間に浄土宗に改宗した。名刹なのである。
この古刹名刹隣松寺で2001年9月大事件が発生した。寺に数人の賊が忍び込み7点もの文化財を持ち去ったのだ。賊が韓国人窃盗団だったことはほどなく判明した。というのは同じ時期に別の盗難事件で逮捕された韓国人窃盗団の一人が隣松寺の窃盗関与を供述したのだ。この別の盗難事件というのは兵庫県加古川市にある鶴林寺という寺に発生したものである。鶴林寺では掛け軸など8幅が盗まれている。鶴林寺を襲ったメンバーを除く韓国人窃盗団は事件発生3年後の2004年10月に母国ソウルで逮捕され翌2005年1月に母国で懲役判決を受け、刑に付された
加古川市鶴林寺で盗まれたものはほどなくして1幅を残して7幅は戻ってきた。が、隣松寺で盗まれたものは一点も戻ってきていない。いまだに、である。この盗難品のなかに非常に重要な文化財がある。
高麗仏画「絹本著色観経曼荼羅」というのがそれである。この〝曼荼羅〟、別名を「観経十六観変相図」という。この〝曼荼羅〟が盗難事件から四半世紀を経てまるで亡霊のごとく今,注目を浴び始めているのだ。(つづく。ジャーナリスト廣田玉紀(ひろたたまき))
TIMES
社会•事件 連載•小説







