連載『俺の名前は三遊亭はらしょう』vol.127『この世には自分に似た他人が三人いる~その2』
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2026/07/15
俺は状況が飲み込めなかったので、そのあとのバイトは全く集中できなかった。
翌日、またバイトのため、再び自転車で参道を走った。景色は昨日と一緒だ。そろそろこの辺で声をかけてくる頃かな、そう思った次の瞬間、一人のテキ屋さんが
「・・・さんおはようございます!」
と俺に挨拶してきた。おお!俺は心の中で「待ってました!」と叫んでしまった。いや、そう叫んだのは向こうの方かもしれない。
そのまま参道を抜けるまで、俺は何人ものテキ屋さんに挨拶された。昨日にタイムスリップしたように同じ体験である。
しかし、やはり、「・・・さん」の名前の部分が聞こえない。一体、俺は誰と間違えられているのだ?けど、戻って聞きに行く勇気はない。それに、もし判明した所で「その人ではありません」と訂正するのも勇気がいる。俺はモヤモヤしていたが、考えてみると特に害はない。それ所か、朝から沢山の人に挨拶されて気持いい!ああ、毎朝ここを走りたい!
(つづく)
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