社会•事件 連載•小説 形骸化「第三者委員会」の存在意義を問われる注目の裁判⑭
形骸化「第三者委員会」の存在意義を問われる注目の裁判⑭
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2026/04/24

不動産5物件の取り扱いについて――争点④

 

 23年8月15日に、三栄建築設計創業者の小池信三にとっては承服し得ない第三者委員会の報告書が提出されるや、小池の会社での存在が否定され始める。手始めに行われたのが、翌16日の適時開示だった……。 

 

 争点④は、それまでの①~③とは少し趣が異なる。2018年8月に計上した収益不動産5物件の売上の修正を行うというもので、利益供与事件とは直接には関係ない適時開示の適当性を争うものだからだ。だが反小池派による〝小池色〟の排除、もしくは小池を悪役とした自己保身と取れば説明がつく。ともすれば会社が粉飾決算を問われかねない、過去の有価証券報告書等の訂正を行うという適時開示も、小池が独断で会社にもたらしたものだとアナウンスする内容だったからだ。

 

 開示の中身は、2018年8月に三栄建築設計が保有していた収益不動産5物件について、合計約32億円の売上を計上したが、実は小池が販売先に転売先を見つけることが口頭で合意されていたために、単純な売買取引として売り上げを計上したのが適切でなかったため、訂正をするというものだ。

 だが訴状で小池が主張するところによれば、口頭合意は当時の「経営会議や取締役会において報告されていたところであり」、取締役だった千葉理恵、吉川和男、当時は監査役として取締役会に出席していた池内稚利も「当該経緯をよく認識していた」と言うのだ。ところが適時開示では、小池が口頭合意の存在を「経理を担当する当社管理部門に秘していた」とあり、あたかも「不適切な会計処理をさせたかのような」ものだという。

 

 だが利益供与について「指示と了承」がないという小池の説明が、取締役ら経営幹部には決して聞き届けられることはなかった、あるいはあたかもなかったかの如く扱われ続けられたという意味では、他の争点に共通するものだ。しかもここで問題になっている経理担当役員こそが、反小池派の吉川和男だったのだ。それでは「秘していた」も何もないはずなのだが。

 だがしかし、前回⑬で触れたように反小池派のクーデターは既に完了している。まるで勝てば官軍、負ければ賊軍とでも言うかのように、三栄建築設計から小池の存在が消され、過去が否定されていく。・・・・・⑮に続く。

 

(本誌・第三者委員会問題追及班)

 

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