2026/04/23
風雲急を告げた、6月20日の勧告前後の三栄建築設計の社内外の動き――クーデターの存在②
21年9月に三栄建築設計に警視庁の家宅捜索が入って以後の、当時・取締役だった千葉理恵、吉川和男、独立社外取締役の池内稚利ら〝反小池派〟の水面下の動きは、22年6月に東京都公安員会の勧告が行われた際に明らかになる。用意周到にも〝小池派〟で小池の後任社長だった小池学と副社長・吉野満の取締役の辞任届が用意されていたからだが、彼らのクーデターへの動きは、家宅捜査が入った段階から既に始まっていた……。
前回の連載⑫では、22年6月20日の東京都公安員会の勧告があった日に、まるで〝示し合わせたか〟かのように「小池派」で後任社長の小池学、副社長の吉野満の取締役辞任届が、「反小池派」で取締役の千葉理恵、吉川和男そして独立社外取締役の池内稚利(つまり本件訴訟の被告)によって準備されていたことについて触れた。この日の示し合わせはまだある。
勧告は東京都公安委員会が三栄建築設計に来社して行ったのだが、この日は毎月第3火曜日に行われていた定時の取締役会の日で、毎回10時から行われていたまさにその場で彼らが現れたからだ。まるでドラマのような舞台設定ぶりではないか。もちろん小池派の小池学、吉野満には知らされておらず、あまりの突然の事に呆然とするしかなかった。
この動きの裏には千葉、吉川、池内ら反小池派の動きがあったのは言うまでもないが、そういった場を用意したのが彼らだったから=反小池派と言うだけではない。彼らには反小池に回るしっかりとした動機があった。
そもそもの事件の発端は、21年9月12日に三栄建築設計本社などに警視庁の家宅捜査が入ったことにあるのだが、実はこの頃、千葉と吉川は会社での表街道を歩むキャリアの道が尽きかけていたのだ。
三栄建築設計の期末は8月。従って7~8月には来季の事業計画が組まれる。そして11月の定時株主総会にかける。この来季の事業計画では、11月をもって千葉と吉川は取締役を外れ、退社するか、顧問のようなお飾りポスト程度におさまるかといった人事が内定していたのだ。そして池内は吉川が連れてきた社外取締役。自らの生き残りに直接影響は無いにしても、どうにも居心地が悪い。
また勧告は、なされたからといって公表されるべきものではない。だが午後にはネットニュースで流れ、夕方にはもう広く報道された。これを彼らが主導したとは言わないが、それまでも警視庁からか会社からかは分からないが、いずれにせよ〝発表モノ〟のようにどちらからか情報はボロボロと漏れていた。
そしてこれまたずいぶんと準備よく、その日のうちに後任社長となった千葉による謝罪会見が行われた。一連の動きはクーデターの動きなくしてはなかなか説明しずらく、逆にクーデターの動きがあれば容易に説明がつくのだ。・・・・・・⑭に続く。
(本誌・第三者委員会問題追及班)
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