社会•事件 連載•小説 形骸化「第三者委員会」の存在意義を問われる注目の裁判➁
形骸化「第三者委員会」の存在意義を問われる注目の裁判➁
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2026/04/12

問われているのは「報告書」のみでなく、設置の流れまで

 

 近年、企業で不祥事があれば第三者委員会を設置するのが当たり前のごとくなっているが、その度ごとに同時に存在意義が問われている。その意義そのものまでをも問う注目の裁判の中身とは……。

 

 まずは原告である東証プライム上場だった三栄建築設計創業者の小池信三側の主張を、訴状から見てみよう。 

 訴訟自体は4億円の損害賠償等の訴訟で、4つの点での名誉棄損があって損害賠償請求権があると主張している。

(以下、理由――対象)

 

①騒動の渦中で小池が代表取締役から辞任を求められたこと(22年11月に辞任)――当時の社外取締役の池内稚利

②都から勧告のあった23年6月20日付け適時開示――池内、社外常勤監査役の五藤誠一、取締役の千葉理恵、吉川和男

③第三者委員会の報告書の受領と公開があった8月15日付け適時開示――第三者委員会委員長の安田博延、元社員S、千葉、吉川、池内、五藤

④取引を精査する過程で生じた不動産5物件の取り扱いについて、訂正報告書を提出したとする8月16日付け適時開示――千葉、吉川、池内

 

 以上を見れば、①~④の主張のうち、第三者委員会の設置が23年6月22日で、報告書の受領・公表があったのが8月15日なので、①、②はその前の話。そして④はその後の話で、一見すると第三者委員会に直接関わるものは③だけということになる。

 だが結局は、第三者委員会が反社への利益供与で小池を〝クロ〟と結論付けた結果、トータルで起こったことに異議を唱えているというのが今回の訴訟なのだから、本訴訟で問われているのは、第三者委員会が報告書で結論付けた中身のみでなく、第三者委員会までに設置に至る経緯とその後まで含めているということになる。

 本連載は第三者委員会の問題を問うものだ。そして本件訴訟は、その意味で全く同じ趣旨のものだ。だからこそ異例の裁判で、その中身が注目されるのだ。・・・③に続く

 

(本誌第三者委員会問題追及班)

 

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