2026/05/02
既に報じられている通り、フジテレビの親会社フジ・メディア・ホールディングス(FMHD)は、完全子会社で不動産事業を行うサンケイビルを手放す方針で、その際、売却金額は8000億円規模が見込まれて、不動産関連のM&Aでは国内最大規模が見込まれている。
「旧村上ファンドは同社の不動産狙いで株の買い増しを進める中、本業のメディア・コンテンツ事業はさすがに売上高は多いものの利益率が低く、不動産事業に会社全体が下支えされている構図が問題視されました。そこへ来て中居問題も重なって、FMHDは構造改革を余儀なくされました。結果的には、モノ言う株主に屈した形となります」(経済部記者)
ではサンケイビルはどういった事業を行っている会社なのか。よく見てみると、非常に手広い。東京・大手町の「東京サンケイビル」や大阪の「ブリーゼタワー」といったランドマークのオフィスビル他、「インターゲートホテルズ」、世界的なホテルチェーンのマリオット・インターナショナルとコラボした「アロフト東京銀座」といったホテルから、物流施設、介護施設、分譲・賃貸マンション、ゴルフ場などを展開している。
過去には終了した美術館も
5月中旬にも外部資本注入の1次入札が行われる予定とされ、米系投資ファンドのKKRやベインキャピタルなどが入札予定、国内不動産事業者は及び腰と報道されている。となると国内の市場がハゲタカ外資の草刈り場になる、といったこれまでも散々繰り広げられてきた光景をまたぞろ垣間見させられる気になるが、かなり手広く事業を行ってきたため、庶民の生活にもともすれば影響が出るかもしれない。
「サンケイビルは子会社を通じて、シャチで有名な鴨川と神戸須磨のシーワールドの水族館、演劇、コンサート、落語などが上演されるサンケイホールブリーゼを運営しています。またサンケイグループ傘下では公益財団法人を通じて、彫刻の森美術館(箱根)と美ヶ原高原美術館(長野県)、上野の森美術館(上野)の3つの美術館を運営していますが、こちらはどうなるのか」(同前)
外資系ファンドと国内の美術館では、DIC(旧・大日本インキ化学工業)が香港系のオアシス・マネジメントに株を買われた結果、千葉県佐倉市の現代美術の収蔵品で定評のある「DIC河村記念美術館」が25年3月31日に運営終了に追い込まれた経緯がある。
果たしてこれら施設はどうなる。
(猫間滋)
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