政治•経済 半導体企業の東京エレクトロンとルネサスに明暗
半導体企業の東京エレクトロンとルネサスに明暗
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2026/02/26

 2月26日、半導体装置大手の東京エレクトロンは、2026年3月期の連結純利益が前期比1%増の5500億円となる見通しと発表。半年前の下方修正から一転し、増益予想に転じた。その理由はメモリー半導体の活況だ。

現在AIサーバー向けの半導体需要が急速に拡大し、メモリー大手が積極的に設備投資を行っているのだが、26年以降もこの勢いはしばらく続きそうで、同社の河合利樹代表取締役社長兼CEOは「(中期経営計画の目標である)トップライン3兆円が見えてきた」と強気の姿勢を見せた。

 これまでAI向けといえば、GPUに搭載する高性能メモリー「HBM」が需要の大半だった。しかし、直近では、計算結果を一時保存しておくメモリーや、ユーザーとのやりとりを長期保存しておくメモリーなど、HBM以外のメモリー需要が急速に高まってきた。

 同社はこの分野でも高いシェアを持っており、多角的な商品群の配置が功を奏した格好だ。

一方、同業のルネサスエレクトロニクスは、材料の調達先であり、協業する米パワー半導体メーカーの「ウルフスピード」が、昨年6月に破綻したことを受け、同社がウルフスピードに貸し付けていた20億ドル(約3000億円)のうち転換された株式と社債との差額を損失として処理した。その結果、25年4~6月期の連結決算で最終損益が2013億円の赤字となった。

 そもそもウルフスピードは、ルネサスが預託を決める前から40億ドルを超える長期負債を抱えており、本業でキャッシュを生み出せない状況に陥っていた。

加えてEV(電気自動車)市場の減速と中国メーカーの台頭でSiC半導体の価格が下落し、市場環境が悪化していた折でもあり、その煽りを食らうダブルパンチに見舞われた格好だ。両社の明暗は運だけでは片づけられない要因をはらんでいる。(梛野順三)

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