医療•健康 政治•経済 OTC類似薬に追加負担 改正法案が成立 対象外範囲は今後検討  
OTC類似薬に追加負担 改正法案が成立 対象外範囲は今後検討  
医療•健康 政治•経済

2026/06/06

 市販薬と効果や効能が似ている「OTC類似薬」を処方された患者に追加負担を求める制度を柱とした「改正健康保険法」などが5月29日、参院本会議で可決・成立した。新制度では、患者に薬剤費の25%を「特別の料金」として上乗せし、対象は77成分約1100品目が想定されており、国民に与える影響は甚大だ。

 

OTC類似薬には、解熱鎮痛薬や花粉症治療薬など一般的に知られる薬も多く含まれ、現在は保険適用によって患者の自己負担は薬価の1~3割で済んでいる。

法改正による新制度では、薬価の4分の1が保険適用外になるため、患者の自己負担が増える形となる。

 新制度導入により、国の医療費が年約900億円削減できるとの試算はあるが、低所得者らにとっては自己負担増が大きな痛手になるのは言うまでもない。

 厚生労働省は新制度の運用開始を2027年3月に見据えているが、子どもやがん・難病患者、低所得者、長期療養者らについては、追加負担を求めないよう配慮する考えで、具体的な対応方針は今後の有識者検討会で議論される見通しだ。

 

今回の法改正を巡っては、患者負担の増加によって受診抑制を懸念する声が患者団体などから上がっており、追加負担を求めない対象者の範囲などについても、検討会でできるだけ速やかに結論を出す必要があるだろう。

 改正法には、75歳以上の後期高齢者の医療費窓口負担割合に株式配当などの金融所得を反映させる仕組みを徹底させることや、少子化対策として出産費用の無償化も含まれている。改正法の適正な運用に向け、施行までに国民に対する丁寧な説明も欠かせない。(桜田亮)

TIMES

医療•健康 政治•経済